こんにちは。スリービー・ラボラトリーズです。
YAMAKIN株式会社が新たに発売した、歯科用3Dプリンター「TRS 3Dプリンター XL」
についてご紹介いたします。
歯科用3Dプリンター「TRS 3Dプリンター XL」は、はじめての3Dプリンターに最適なエントリーモデルでありながら、高精細な造形も可能です。
今回はYAMAKIN株式会社の竹川知宏さんに、「TRS 3Dプリンター XL」の特徴や魅力をうかがいましたので、詳しくお伝えします。
竹川知宏(たけかわともひろ)
YAMAKIN株式会社有機材料開発課レジン開発チームプロジェクトリーダー。2016年に高知大学大学院総合人間自然科学研究科(学術)卒業後、YAMAKIN株式会社に入社。
「TRS 3Dプリンター XL」の特徴
それでは「TRS 3Dプリンター XL」の特徴をご紹介していきましょう。
液槽光重合
「TRS 3Dプリンター XL」は、LEDから照射される光をLCDスクリーンで制御して積層造形する液槽光重合の3Dプリンターです。
造形のベースとなるプラットフォームを材料が入ったレジンタンク最下層まで沈め、1層分の隙間をあけて制止し、透明のレジンタンクの下部から光を照射して1層分造形します。その後、設定した厚み分プラットフォームを引き上げ次の層を造形するのです。
この繰り返しで造形する方法を「吊り下げ方式」と呼びます。最初に注入するレジン材料が少なく、造形物の高さを出しやすいのが特徴です。
生産性と精度の両立
造形範囲が190×120×200 mmと広く、シングルクラウンの大きさなら、70個を同時に造形できます。
このような大きなプラットフォームの移動を支えているZ軸には、航空機にも使われるアルミニウム合金をCNC加工した2本のリニアレールを組み合わせています。
剛性に優れ、振動による影響を低減するため、精度よく造形することが可能です。
高性能でメンテナンスしやすいLCD方式
「TRS 3Dプリンター XL」が採用しているLCD方式の最大の特徴は、広い造形範囲と造形スピードです。レーザー光でスポット照射するのではなく、LED光をLCDスクリーンごしに面照射するので、大きなモデルを短時間で造形できます。
また、LCD方式の3Dプリンターは、セルフメンテナンスが可能です。材料を入れるレジンタンクやLCDスクリーンは、造形時の硬化と剥離の繰り返しにより劣化するため定期的な交換が必要となります。これらはユーザー自身で交換できるため、保守メンテナンスにかかる費用を抑えられます。
ユーザビリティの追求
ユーザビリティを追求し、利便性の高い仕様としています。
操作パネルが日本語表示なので迷うことなく操作可能。また、USB、イーサネット、Wi-Fi接続ができるので、作業環境に適したオペレーションを実現します。
初めて3Dプリンターを使う歯科医院に最適
「TRS 3Dプリンター XL」は、はじめて3Dプリンターを使うエントリーモデルとして最適です。
たとえば、口腔内スキャナーで採得した歯列データを実際に模型として造形し、患者様に見せることができるので、患者様の満足度や安心感を向上させることができます。
また、院内で個人トレーを作ることもできるため、従来、印象採得後1週間ほどかかっていた個人トレーが、当日中に手元に用意できるのです。
もちろん、すでに3Dプリンターをお使いの方にも、造形範囲が広い本機は生産性向上のためにおすすめできます。
操作に困った時には、ヤマキンデジタルサポートが手厚くサポートしますので、導入後も安心です。
YAMAKIN株式会社の3Dプリンター事業の特徴
これまでの3Dプリンターは数百万円~数千万円の工業用途向けと数十万円のコンシューマー向けの二極化で進化してきました。
近年、液槽光重合の3DプリンターにLCDスクリーンを用いた新しい方式(LCD方式)が採用されるようになってきています。
それにより、工業用途向けに近い造形精度をコンシューマー向けの価格帯で実現されるようになっており、普及が進みつつあるのです。
マテリアルの供給
YAMAKIN株式会社は歯科用貴金属合金、セラミックス、レジンといった歯科材料メーカーであり、3Dプリンターに適応したマテリアルを開発しています。
現在、歯科用模型、キャストパターン、個人トレーやサージカルガイドに対応しており、今後、ラインアップを追加し、さまざまな用途で3Dプリンターを活用できるようになります。
サポートサービス
初めて3Dプリンターを使う場合でも、「ヤマキンデジタルサポート」があるので、安心して使えます。購入者専用ページやフリーダイヤルで、様々なサポートが受けられるのです。
このサポートサービスは、すべてヤマキンが自社で構築したもので、はじめて3Dプリンターを使用する場合でもスムーズに作業がスタートできます。
また、実際の臨床作業で生じる「困りごと」をすぐに解消できるよう、動画などのコンテンツやWebサイトのQ&Aのほか、専用フリーダイヤルやチャット窓口で気軽に問い合わせができるようになっていて便利です。
保守サービス
3Dプリンター使用時に、利用者自身の過失ではない故障が生じる場合もあるでしょう。
そのような時には故障時の造形代行、3Dプリンター修理期間中の代替機無料貸し出し、保守期間内の修理工賃無料や修理時の交換部品代が無料といったサービスがあります。
また、ビデオ通話を利用した設置・初期設定・基本講習に関しては、初回は無料なので安心です。
「TRS 3Dプリンター XL」でデジタル化に挑戦しよう
CAD/CAMを用いた歯冠修復が保険適用になり、歯科医療分野において、デジタル技術の普及はめざましく進んでいます。
そんな中、3Dプリンターは3次元データを元に直接積層造形することが可能な機器であり、歯科における次世代の加工技術として注目を集めているのです。
3Dプリンター産業全体の世界市場規模は、2020年には21.8兆円に成長すると予測されています((引用)経済産業省)。
3Dプリンターは確かに便利なものですが、3Dプリンターがあるからといってなんでもできるわけではありません。スキャニング、CAD、スライサーソフトで配置することなど、事前準備がとても重要です。
新たなことへの挑戦はよりよい未来へ発展するために重要なことですが、新しいシステムを導入するには労力がかかります。その労力を少しでも減らすために、サポートが充実した会社を選ぶことは重要です。
YAMAKIN株式会社は新製品開発だけでなく、細やかなユーザーサポートを実施してくれます。YAMAKIN株式会社の「TRS 3Dプリンター XL」で、デジタル化に挑戦してみませんか。
ヤマキン株式会社
歯科用3Dプリンター -TRS 3D Printer XL-